安全大会は、安全対策や労働災害の予防策に関する情報を共有し、最新の安全対策や法規制、技術について学ぶ機会を提供し従事者の意識を高めるなど労働環境の向上と安全文化の定着を図る重要なイベントです。
このようなことから本組合では令和4年度より組合主催の安全大会を実施しています。
なお、令和4年度以前は、組合員がそれぞれ所属する団体の安全大会に参加していたため組合としては実施していませんでしたが、安全意識のさらなる向上をめざし令和4年度より実施しています。
今後も、安全第一の取り組みを継続し、より良い労働環境の確保に努めてまいります。
組合員の業務に役立つ知識やスキルを身につけるための場として研修会を開催しています。
実務に直結するヒントや学びを通じて、仕事の質と効率を高め、確かな成果につなげることを目指しています。
①第1回研修会
・望月寒川広域河川改修工事 放水路トンネル施設見学会
( 令和元年11月14日(木))
施工中の望月寒川放水路トンネルの工事現場を見学しました。当組合は完成後の維持管理を担当するため、現場で業務を想定しながら視察を行い、とても有意義な見学会となりました。
放水路呑口
放水路吐口
望月寒川放水路トンネルの概要
望月寒川放水路トンネルは、札幌市内の住宅密集地を流れる望月寒川で頻発する溢水被害を軽減するために建設されるものです。
上流部の都市化により流出量が増加し、現河道の流下能力が不足しているため、従来の河道拡幅だけでは対応が困難です。
そこで、シールド工法を用いた放水路トンネルを上流部に設置し、洪水流量の一部を豊平川へ分流させることで、望月寒川の負担を軽減します。(令和4年4月供用開始)
諸元(概要)
・総延長: 1.9km 内径: 4.8m 縦断勾配: 1/423 最小曲率: R=40m 最小土被: 3.4m
・計画流量: 45m³/s
②第2回研修会
研修会名:令和6年度 札幌河川維持管理事業組合研修会(令和7年1月17日(金))
「札幌の地形地質と地盤について」
(株)ドーコン 常務執行役員(元地質部長、前環境事業本部長) 金 秀 俊氏
札幌の地形は、河川や海、火山活動の影響を受けて形成されており、その地質にもそれぞれの成り立ちがあります。本研修会では、札幌の地形と地質の関係について解説していただき、また、近年激しさを増す豪雨や地震などの自然災害に関連する土木地質的な注意点についても理解を深めることができました。
札幌の街が秋の終わりを迎えた平成22年、札幌河川維持管理事業協同組合が誕生しました。
創立総会は11月18日に開催され、続く12月16日には札幌市長から設立の認可を受け、12月21日には法人登記を完了。これにより、晴れて法人としての第一歩を踏み出しました。
その記念すべき日から早くも10年が経過しました。
令和元年年5月30日、札幌グランドホテルで「創立10周年記念講演会・祝賀会」が盛大に開催されました。
記念講演では、十勝川中流部市民協同会議の理事長である和田哲也氏が、「人口湿地の維持管理による温室効果ガス削減と河川管理コストの低減」について講演しました。この講演では、河川管理の重要な方向性が示されました。
祝賀会は、理事長の安田謙一氏の挨拶で始まり、来賓の皆様からお祝いの言葉をいただき、その後乾杯の掛け声で会がスタートしました。祝賀会のハイライトは、「10年の歩み ヒストリースライドショー」で、これまでの活動や維持作業に加えて、組合員や班長の紹介がスライドで行われました。
さらに、クラシック音楽のアンサンブルグループ「奏楽(そら)」の演奏も披露され、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、フルート、オーボエの美しい音色が会場を華やかに彩りました。
イベントの締めくくりは、副理事長の花井俊文氏と来賓による挨拶で、記念すべき一日が終了しました。
当業務発注元の空知総合振興局では、長年にわたり維持管理や除雪業務に尽力し、地域の皆さまの安全・安心な暮らしに貢献された個人や企業の功績を称えるとともに、業務の社会的評価の向上を目的として、毎年感謝状が贈呈されています。
当組合も、業務受託から10年を迎えた平成4年度より、個人・企業として表彰を受けております。
○各年度の受賞者(社)
令和4年度表彰
個人・企業 |
受賞者(社)氏名 | 会 社 名 |
企 業 | 安田興業株式会社 | 安田興業株式会社 |
個 人 | 手倉森 孝幸 | 株式会社花井組 |
令和5年度表彰
個人・企業 |
受賞者(社)氏名 | 会 社 名 |
企 業 | 株式会社花井組 | 株式会社花井組 |
企 業 | 株式会社 園建 | 株式会社園建 |
個 人 | 伊藤 淳三 | 協友建設工業株式会社 |
個 人 | 若濵 憲夫 | 晃亜興業株式会社 |
令和6年度表彰
個人・企業 |
受賞者(社)氏名 | 会 社 名 |
企 業 | 晃亜興業株式会社 | 晃亜興業株式会社 |
個 人 | 大條 宏幸 | 株式会社園建 |
河川は自然の一部であり、その特性には河川ごとに個性があります。同じ川でも場所によって表情が違い、時間とともに変化していきます。洪水や日々の流れ、植物の成長などによって、ゆっくりと変わることもあれば、突然大きく姿を変えることもあります。そうした変化をしっかり見守ることが、川と共に暮らしていくために大切です。日々の変化に目を向けながら、今後も河川施設の適切な維持管理を行い安全で安心な河川環境を確保していきます。
パトロール業務の取り組み(河川管理施設の監視)
施設の機能維持や施設の機能回復のための河川巡視(河川監視施設の状況確認、不法行為の把握)、点検をおこなっています。
維持業務の主な取り組み
・河道内の土砂堆積除去
川に堆積した土砂を取り除いて洪水の時のムーズな水の流れを確保するための作業を行っています。
・河道内の樹木繁茂の除去
川の中の樹木繁茂により減少した洪水の流下能力を確保して水位上昇を防止するための対策を行っています。
・緊急対応
冬期には河川が結氷し、洪水や閉塞のリスクが高まります。
解氷時には、状況に応じて砕氷や除去作業を実施し、安全な流路の確保に努めています。
河川管理施設の管理
堰、水門、樋管(ひかん)や排水機場などの川の施設は、洪水を防ぐなど大切な役割を果たしています。これらの施設は年々古くなっていくため、長く安全に使えるように点検や修繕などの管理を行っています。
・当組合が維持管理している主な河川管理施設
堰せき:川の水をためたり流したりして、水の量を調節することで、農業や工業に必要な水を安定して確保するための施設です。
樋門:川や用水路の水の量と高さの調整と大雨のときに水が逆流しないようにするための施設です。
排水機場:大雨のときに道路や住宅地にたまった雨水をポンプで川に流して浸水や水害を防ぐための施設です。
床止め:川の底が流れで削られて深くなりすぎないように、川の流れをゆるやかにして川を安定させるための構造物です。
・異常気象時の緊急点検
台風や大雨のときには、川の水門や堰などの施設に異常がないかを早めに確認することで、被害を防ぐための点検を行っています。
・定期点検の強化
川の水門や堰などの施設が古くなってきているため、通常の点検だけでなく、詳しく調べる定期点検を行い、早めに修理や更新を進めて安全を守っています。
・異常気象時の緊急点検
台風や大雨の発生時に河川管理施設に異常がないかを早めに確認することで、被害を防ぐための点検を行っています。
・定期点検の強化
河川管理施設(堰や樋門など)が古くなってきているため、通常の点検に加え詳しく調べる定期点検を行い、早めに修理や更新を進めて安全を守るための点検を行っています。